これは長年医療従事者を採用するにあたり面接をし続けてきた一事務長の私的観点から見た理想の医師像について触れてみたいと思います。
臨床医は老若男女、様々な患者さんと向き合い診察においては限られた時間の中で病気を見定め自分の持ち得る全ての知識、経験を駆使して、時にはチームで患者さんを治療することは言うまでもありません。
しかしながら「医は仁術なり」とは先達が良く言ったもので現場ではその言葉の重要さを目の当たりにすることが多々あります。
悲しいことに患者さんとのコミニュケートが苦手、患者さんに興味を持たない、患者さんに親身にならない医師が少なからずいると言うことは事実です。
私ども病院経営者側からしてみれば一人でも多くの患者さんに来院してもらいたいと言うのが本音であります。それには患者さんに医療技術を提供する前に信頼してもらい身体を預けてもらって初めて次の段階に進むことになります。
このファーストコンタクト、ファーストインプレッションでつまずく医師は患者さんにとっても病院にとっても非常に不幸な結果をもたらし誰も喜ぶこともありません。この様な病院には患者さんが来なくなり経営の悪化を招きついては患者さんにも医療従事者にも利益を還元することが出来ず大変な問題です。
もうお分かりでしょうが面接時で最も重要視しているのは初対面の時の第一印象なのです。そこから次の採用につながる段階に進むことになります。全くこれは患者さんの視点とも同じものなのです。患者さんがこの様な印象の悪い医師に診てもらいたくないように病院もこの様な医師に長年大切にしてきた患者さんを診てもらいたくないのです。
やはり患者さんも病院も優しそうで、話しやすそうで、笑顔にあふれる医師を求め身体を預け、病院を預けるのです。
このことは何も診察の場面に限ったことではありません。日常生活の様々な場面でもそれは言えることです。
如何でしょう「医は仁術なり」素晴らしい言葉ではないでしょうか。